【体験談シリーズ】バリスタ業務のリアル(手先の器用さと手間をかけて完成した一杯)

元カフェ店長の経験談

カフェで働くと言ったらやはり、バリスタには憧れを抱くものだと思います

自分で調整したエスプレッソを抽出し、ラテにしたりカプチーノにしたりそのままエスプレッソにで出したり・・・

エスプレッソを売りにしている店のエスプレッソはその店の顔といっても過言ではありません

そんな重要なポジション、本記事ではエスプレッソを抽出した時の体験やどんなことを学んだか

お話ししていきます

初めてエスプレッソを入れた時

初めてエスプレッソを入れた時のことは今でも覚えています

今まではずっと遠くから見てることしかできなかったバリスタ

とりあえず抽出のやり方を教わるために手順を教わり1杯入れて見ました

味見で飲んでみる事に・・

しかし

えぐみがあるような後味で口の中にずっと残るような嫌な苦さがありました

賄いで一杯飲み物が貰えるので、何度か先輩たちのエスプレッソを飲んだことがありますが

自分が落としたエスプレッソは同じ豆を使ってるとは思えないほど全くの別物・・・

1杯の美味しいエスプレッソを落とすのは難しいと痛感しました

ここで基本的なエスプレッソの落とし方を簡単にご紹介いたします。

エスプレッソの落とし方

ここではエスプレッソマシンを使った落とし方をご紹介します

①グラインダー(コーヒー豆から粉にする機械)で粉の粗さをきめ豆を挽く

・豆の粗さで味が大きく変わる

・細かすぎると苦くなる、粗いと薄くなる

・その日の気温、湿度にもよって粗さを変える

②タンピング(粉の表面を平に均等にしながら圧縮させる工程)

・圧力をかけるのが弱いとお湯の流れが早くなり味が薄くなる

・逆に強すぎるとお湯の流れが遅く苦くなる

・粉の表面を均等にかつ平面にするのがコツ(この力加減が難しい)

③ボタンを押して抽出(作るドリンクにより落とす量が異なる)

理想の抽出時間があり25〜30秒で30mlが落とせればベストなエスプレッソです

ストップウォッチを片手に抽出時間を測りますが、時間が短いと酸味が強く、長いと苦味が強く出てしまいます

数時間に一回エスプレッソをチェックするリストがあるのですが、その基準になるべく近づける調整をしなければならないので何度も抽出時間は測っていました

④機械調整と温度管理

毎日掃除をする場所、週1で掃除をする場所、この掃除の有無も味に影響します

今日は味が安定しないと、豆や粗さを気にしましたが実は機械のメンテナス不足だった事もしばしばありました

エスプレッソを使用したドリンク

私の店で提供していたエスプレッソを使用したドリンクを特徴も併せて紹介します

ぜひカフェ巡りなどでの参考にして見てください

エスプレッソ

・コーヒー豆を高圧で抽出した濃厚で少量のコーヒー

・クレマという表面にある泡の層が綺麗に出ていると苦味、後味、重みのバランスが良いもので美味しい

・少量だが苦味が強く、香りも深く満足できる一品

・エスプレッソが置いてあるお店はこだわってることが多いので注文すると喜ばれる従業員がいたり、そのお店の力量がわかる

カフェラテ

・とりあえずこれと言う方は多いはず大人気ドリンク

・ミルクが多く入っているのでコーヒー単体で飲むよりもまろやかで飲みやすい

・ホットラテの場合、温めたスチームミルクがカプチーノよりも多く入っている

カプチーノ

・エスプレッソにスチームミルク+フォームミルク(きめ細かい泡)が入っているもの

・ふわふわの泡を楽しむものでラテとは違い泡の割合が多い

・ラテよりも泡が3〜4割、スチームミルクが6〜7割での完成が好ましいので、作り手の泡を作る量、温度などシビアなのでその人の力量がわかる

カフェモカ

・エスプレッソ+チョコレートシロップ+スチームミルク

・甘さと苦さのバランスがちょうど良く疲れた時に飲むと一段と美味しい

・ホイップクリームを追加してデザート感覚に・・

マキアート

・キャラメルマキアートを想像する方がほとんどですが別物

・イタリア語で「染みをつけた」という意味

・エスプレッソに少しだけフォームミルク(泡)を乗せたもの

・エスプレッソの濃厚さとフォームミルクの柔らかさが楽しめる

ルンゴ

・イタリア語で「長い」という意味

・エスプレッソよりも長い時間をかけて量も多めに抽出したもの

・苦味が強くはなるが量が多くなるので量が欲しい方向け

まとめ

初めての一杯を入れた時は失敗して当たり前

大事なのは失敗しながらも学んでいき、自分なりの感覚をつかむ事です

初心者の方は3つ意識してみましょう

・豆の挽き方は統一する(粗さは気温、湿度によって変える)

・タンピングは「均一」に「平」に

・抽出時間はストップウォッチではかる

これらを意識することでグッと理想の味に近づくこと間違いなし

エスプレッソはただの1杯のコーヒーではなく

豆の挽き方、タンピングの力、抽出時間

これらが味を決める繊細な仕事です。

ぜひカフェ巡りなどする際に参考にして頂ければなと思います。

ご覧いただきありがとうございましたm(_ _)m

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